自由民主党 大分県議会議員 油布 かつひで 公式ホームページ

県議会代表質問の詳報

三月七日 定例県議会本会議 自由民主党 由布かつひで 
1 県政運営について
(1)県政運営について
三月七日 定例県議会本会議  広瀬県政は平成二十七年に県長期総合計画「安心・活力・発展プラン2015」を策定しました。これは、広瀬知事が初当選以来継続してきた理念を大きく肉付けしたものでm政策に一寸のブレもなく、その継続する姿勢に敬意を表します。我が自由民主党も全面的に賛成し支援いたします。
 プランの中にはm県政に取り巻く様々な課題と、それらに対応する方向性や具体的な施策が示されていますが、その中で、特に対応がいぞがれるものについて述べたいと思います。
 まず、地方創生のためには、県が持つ魅力や資源を再確認し、再断限活用地域の活力あ低下しています。今後の急激な人口減少社会に対応するため、人口の自然増対策と転出防止、転入促進を進めることが重要です。 自然増対策については、子育て満足度日本一を目指して、結婚・妊娠・出産・育児には、県内の産学官の力を結束し、景気、雇用対策に取り組むことが大事です。
 次に減災、防災対策についてです。災害はいつ起こるかわかりません。本県も昨年の熊本、大分地震や平成二十四年の九州北部豪雨などで甚大な被害を受けました。近い将来、いや、今すぐかもしれませんが、南海トラス大地震の発生が予想されています。徹底した危機管理と防災・減災体制の確立は待ったなしの状況です。
 また、社会基盤の整備なくして大分創成は成し遂げられません。多くの社会管理や更新のための新規建設などが急務となっています。東九州新幹線のせいび計画路線への昇格についても、九州が一体となって発展していくために一刻も早く実現しなければなりません。 産物は小委規模生産ながら、高品質という点で競争力があり、付加価値をつけて海外に売り出すチャンスです。国・県の協力な後押しで特に畜産業の競争力強化に努め、輸出促進に全力を投入すべきです。
 観光については、日本を訪れた外国人観光客数が昨年二千四百万人を超えました。ラグビーワールドカップや国民文化祭の開催などチャンスは広がっています。本県も「日本一のおんせん県おおいた」を全面に打ち出し、外国人観光客を受け入れやすい環境整備を急ぐべきです。
 ここまで述べたように、県政を取り巻く様々な課題があるなか、広瀬知事の大分県を実現するため、二十九年度どのように県政を運営していくのか、その方針について知事に伺います。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 企画振興部 政策企画課 (磯田2020)


 平成29年度の県政運営にあたり、第1は、3年目を迎える「安心・活力・発展プラン2015」について、各分野の取組を強化し、大分創生を加速させていくことです。
 地方創生はこれまでの取組により、様々な面で成果が出始めてきました。例えば、昨年の出生数の速報数値では、増加した東京都を除き、大分県は減少率が一番低い県となっています。また、昨年の転出者数は全国で大分県のみが3年連続で減少し、移住者数は617人と過去最多になりました。
 第2は、本県の地方創生を強力に後押ししてくれる国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭、ラグビーワールドカップの開催準備に万全を期すことです。
 第3は、昨年の熊本地震の影響から着実に進む復興を確かなものにするとともに、景気対策に引き続き努めることです。
 具体的には、まず、「安心」の分野では、引き続き「子育て満足度」、「健康寿命」、「障がい者雇用率」の3つの日本一に挑戦します。待機児童の解消や病児保育の充実、大分健康アプリの開発、障がい者雇用アドバイザーの増員などに取り組みます。また、熊本地震の検証結果を踏まえた対策を講じるとともに、防災力・防災機能を強化します。
 「活力」の分野では、農林水産業について、平成30年の国による米の生産調整の廃止など大きな転換期を迎えることから、低コスト化や高付加価値化、高収益な園芸品目への転換などにより、構造改革をさらに加速します。商工業については、IoTの活用推進やドローン産業の振興など、大分県版第4次産業革命OITA4.0に挑戦するとともに、戦略的な企業誘致や、女性の活躍推進にも引き続き取り組みます。観光では、熊本地震の影響からのV字回復に続き、積極的に国内外からの誘客を図ります。また、移住・定住の促進では、特に多くの若者・女性の転出先である福岡県をターゲットとして対策を強化します。
 「発展」の分野では、引き続き教育改革を進め、「教育県大分」の創造を目指します。また、九州の東の玄関口としての拠点づくりを進めるとともに、中九州横断道路や中津日田道路などの整備を加速し、東九州新幹線の整備計画路線への格上げなどに力を入れます。
 このようにして、来年度は大分県の未来を創出し、地方創生を加速したいと考えています。未来創出と地方創生はいわば車の両輪です。夢多いところに地方創生は加速し、地方創生の加速は夢多い大分県を約束します。2つを互いに前に進め、明るく力強い大分県を築いてまいります。

(2)今後の財政収支見通しについて
次に、今後の財政収支見通しについてお伺いします。
 二十九年度の当初予算は、熊本地震からの復興と景気回復、安心、活力発展プラン2015の取組強化、さらには、国民文開催等の開催に向けた準備の本格化、そして、それらを通じた、大分創成を加速するため、四年連続のプラス予算となっています。
 しかし、その財政を見ますと、健司収入や地方交付税が昨年を下回る中で、財政調整用基金は昨年度よりの十二億円多い九十二億円が取り崩され、臨時、財政、対策債の発行額も増加しています。
 また、社会保障関係費の増大が今後も続く中m屋内スポーツ施設などの大規模事業が本格化する上、県有施設の老朽化対策にも取り組まなければなりません。
 加えて、政府が進める在財政健全化の観点から、地方一般財源総額の確保に向けては、予談を許さなものと認識しているところですが、今後の財政見通しをどのように考えているのか、お伺いします。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 総務部 財政課(大友2350) 行政企画課 (浦辺2230)

 県政の推進に当たっては、持続可能な行財政基盤を確保するということも、しっかりと念頭に置かなければなりません。
 29年度当初予算案では、3年目を迎える「安心・活力・発展プラン2015」の取組を強化し、大分創生を加速させていくために必要となる事業を積極的に盛り込みました。結果として、4年連続のプラス予算となりますが、県税や地方交付税が減少する中、県債残高は5年連続の減少とし、あわせて国庫補助金等の財源確保により、財政調整用基金取崩額の増加の抑制に努めたところです。
 今後も社会保障関係費の増大等が見込まれる中、中期的視野に立った財政運営に向け、消費税率の引上げ延期等の影響も織り込んだ財政収支の見通しを改めて試算しました。
 お手元にお配りをしていますが、今回の試算は、上程中の29年度当初予算案と本日ご承認をいただいた3月補正予算をべ一スに、国の指標等を参考として作成しました。議員ご指摘の一般財源総額の確保について、31年度以降は国の方針が示されておらず、今後、大変厳しい議論になると認識していますが、国への働きかけを強化し、引き続き、総額が確保されるという仮定の下で推計しています。
 仔細は、後ほど担当部長から説明をさせますが、まずは、左側の二つ目の表の財政調整用基金の取崩額をご覧ください。29年度は、消費税率の引上げが延期される中で、社会保障の充実・安定化に要する財源確保や、熊本地震を踏まえた防災・減災対策の着実な実行等に向け、92億円を取り崩します。
 30年度には、地方創生を強力に後押しすることが期待される、ラグビーワールドカップ等の開催に向けた施設整備がピークを迎えるとともに、職員の年齢構成上、退職手当の急増が見込まれるため、取崩し額が125億円に拡大します。31年度以降は消費税率の引上げによる税収増等によって、取崩し額は60億円から70億円程度での推移が見込まれ、33年度末の基金残高は274億円まで減少します。
 左側の一番下の表の県債残高は25年度以降、減少が続いており、今回の収支見通しでも、残高の抑制基調は維持できるのではないかと見込んでいます。
 しかし、経済動向により税収確保は予断を許さないことに加え132年度における国・地方を通じたプライマリーバランスの黒字化目標の達成が難しいと見込まれる中、31年度以降の一般財源総額の確保は大変厳しい状況になると考えられます。
 引き続き、プラン2015の政策実現に向けた取組を積極的に進めるためにも、行革を徹底し、行財政基盤の強化を図ってまいります。



2 国民文化祭について
三月七日 定例県議会本会議  次に、平成三十年に開催される国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭について伺います。 昨年十一月、いいちこ総合文化センター、県立美術館とその間の国道を歩行者天国にして開催されたキックオフイベントでは、日本舞踊とバレエのコラボレーションステージ、書道と合唱のパフォーマンスなど異なる分野の芸術文化を融合させた催しが披露され、大いに盛り上がるとともに、平成三十年の大会本番に向けて期待が膨らんだところです。
 本県での開催は二十年振り二回目となります。県内各地域で芸術団体の皆さん、障がい者団体の皆さんの、日頃の取組の成果に接することをどても楽しみにしています。一方で、今までと違う大分の文化活動を発信できる新しい取組にも期待しています。
 今回の大会は、県内十八市町村すべてで芸術文化事業を実施すると伺っています。多くの方々が参加し、楽しめる場を提供することが重要であり、そのためには、市町村と緊密に連携しながら準備を進めていくことが不可欠であると考えます。
 そこで伺います。本県で開催する国民文化祭、全国障害者・芸術文化祭では、各地域においてどのように事業を展開しようとしているのか、また、県内外に向けた情報発信をどのように行っていくのかお聞かせください。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 企画振興部 芸術文化振興課(佐藤2051)

 「おおいた大茶会」をテーマに開催する国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭も、いよいよ来年に迫ってまいりました。
 20年ぶり2回目の今回は、「県民総参加」「新しい出会い・新たな発見」「地域をっくり、人を育てる」の3つの方針のもと、根付いた文化が大きく花開くとともに、新たな国民文化祭を創造したいと考えています。 大会では、開幕・閉幕行事、市町村実行委員会事業、芸術文化団体や障がい者団体の実施事業、県の芸術文化ゾーン事業などを企画し、準備を進めています。
 このうち、市町村実行委員会事業では、地勢や歴史・文化などの特性を踏まえ、県内を5つのブロックに分け、それぞれにテーマを設けました。大分、別府、由布の3市は「出会いの場」、国東半島・宇佐地域は「祈りの谷」、県南地域は「豊かな浦」、豊肥地域は「耕す里」、中津、日田・玖珠地域は「水の森」がテーマです。
 各市町村では、核となる「リーディングプロジェクト」を実施するほか、芸術文化団体の企画事業、祭りや食のイベントなどを合わせて行います。例えば、杵築市では、リーディングプロジェクトとして、煎茶をはじめ紅茶、コーヒーなど古今東西の「喫茶」を楽しむ「杵築大茶会」を検討しています。併せて、着物や華道などの団体や障がい者団体が作品展を行うほか、観月祭等を実施する予定です。 こうした5つのブロックが広域的に連携することで、芸術文化をテーマに県内各地を巡る新たな観光のスタイル「カルチャーツーリズム」を展開していきます。
 この新たな国民文化祭をしっかりと情報発信するため、芸術文化の広報に精通したディレクターを選任し、戦略的広報を行います。東京をはじめ都市圏でのプレスリリースイベントの開催、公式ポスターの全国公募などで注目を集めます。また、500日前イベントの別府アルゲリッチ音楽祭や1年前イベントの開催等を通じ、県民の機運醸成を図るとともに、県外にも情報発信してまいります。
 県は独立した専任組織を立ち上げ、市町村や関係団体等と連携して準備を加速します。



3 ラグビーワールドカップについて
三月七日 定例県議会本会議  夏季オリンピック、サッカーワールドカップ上ともに世界三大スポーツ大会と言われているラグビーワールドカップの大分開催まで、いよいよ二年半となりました。
 昨年大分銀行ドームで開催されたジャパンラグビートップリーグの試合では、一万五百十四人が観戦し、初めてラグビーを観る方も含め多くの県民がラグビーの魅力を直接体感しました。
 今年の五月には予選プール組分け抽選会が行われ、秋には試合日程が決まり本県で開催される試合のカードが明らかになるとともに、順次、県内の市町村が誘致活動を行っている公認チームキャンプ地も決まります。ぜひ、県民の皆さんが喜ぶ好力ードが誘致できるよう期待をしています。
 また、海外から約四十万人の観戦客が来日する機会を生かし、全国で二千三百億円から四千二百億円と推計されている経済効果が本県に行き渡るよう、経済界等と連携した取組を進めていただくようお願いします。
 そこで、ラグビーワールドカップ2019大分開催の成功に向けて今後どのように準備を進めて行くのか伺います。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 企画振興部 国際スポーツ誘致・推進室 (中村2080)

 昨年のリオ五輪・男子7人制ラグビーでは、日本代表が4位入賞を果たし脚光を浴びました。大分でも、1万人を超える皆さんに観戦して頂いたトップリーグの試合のほか、ラグビー発祥の英国ラグビー校や強豪ニュージーランド・ロトルアとの高校生の交流試合が開催されるなど、素晴らしいプレーを目の当たりにし、2019年が待ち遠しくなりました。
 今年は、5月に組分け抽選、秋にはいよいよ試合日程が発表されます。官民挙げての推進委員会で、これまで取り組んできた機運醸成や競技普及に加え、会場整備、観光・おもてなし、広報・イベント、交通輸送などの準備を本格化していきます。
 会場整備では、世界のトップ選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整えます。芝の強化をはじめ、観客席の増設、照明、ホスピタリティ施設などの整備を進めます。
 観光・おもてなしでは、全国で国内外の200万人の観戦客に向けて、福岡、熊本両県と連携した情報発信や誘客に取り組むとともに、多言語対応などの受入環境の整備を加速します。また、大会期間中、誰もが楽しめるファンゾーンについて、立地はもとより飲食やステージイベント、遊具など、大分やラグビーの魅力を伝える内容を検討します。さらに、広く県民や留学生などを対象に、試合会場や県内各地でおもてなしを行うボランティアを募り、研修を実施します。
 広報・イベントについては、チケット販売も見据えた公式サポーターズクラブの会員拡大を図ります。また、大分で試合や公認キャンプを行う代表チームに合わせて、街を飾り、機運醸成や歓迎のためのシティドレッシングに取り組みます。
 このほか、会場までのシャトルバスの運行など、円滑な観客輸送のための交通計画の策定をはじめ、警備や非常時の危機管理体制、救急医療体制なども整えていきます。
 こうした準備とともに、まずは、日本代表や強豪国といったグレードの高い試合、さらに準々決勝の誘致に全力を挙げます。
 日本組織委員会等とも一丸となり、開催準備に万全を期していきます。



4 子育て満足度日本一の実現について
 次に子育て環境の整備について伺います。
 次の世代を担っていく子どもたちをしつかりと育てていくことは、親の役割であると同時に、社会の役割ともいえます。子育てを取り巻く環境は、社会とともに少しずつ変化してきました。社会全体でその変化に向き合い、しっかり対応していくことが、今、強く求められていると感じます。
 子育てと一言にいっても、妊娠、出産、育児のそれぞれの段階で様々な課題があります。
 私たちの世代と現在の子育て世代では、その抱える悩みも異なってきていることと思いますので、まずはその課題を的確に捉えることが大事です。県は、おおいた子ども・子育て応援県民会議の開催や子ども・子育て県民意識調査の実施などにより、子育て世代が直面する悩みの把握に努めており、このことが実効性のある施策の展開に繋がっていると考えます。
三月七日 定例県議会本会議  ところで、私が最近よく伺うのは、女性の社会進出が進むことに伴う悩みです。政府は現在一億総活躍社会の実現に向け全力で取り組んでいますが、すでに多くの女性が仕事を持ちながら子育てをしています。このような家庭で伺うのは、核家族化が進んだ結果、子どもが病気になった際に預かってもらえる親や親戚、知人が近くにいないため、急遽仕事を休まなければならなといった悩みや、小学生の授業終了後の居場所がないといった悩みなどです。また、従前からよく耳にしていた、仕事をしたくても保育園の空きがないため諦めざるを得ないという悩みも依然として伺います。
 これらはほんの一例であり、県はそのほか様々な課題を認識し、深刻さや、緊急性を勘案しながら施策を実施していることと思います。
 そこで、子育て満足度日本一の実現を目指して、来年度どのように取り組んでいくのか、知事の考えを伺います。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 福祉保健部 こども未来課 (二日市2710)

 私は、これまで保育料や子ども医療費の助成など子育て世帯の経済的負担の軽減に取り組んできました。また、地域の子育て支援サービスの周知を兼ねた「ほっとクーポン」、更には24時間365日の電話相談「いつでも子育てほっとライン」などを通じて、地域で子育てを支える環境づくりも進めてきました。
 子ども・子育て応援県民会議では、「子育て支援サービスは確実に充実してきた」との評価をいただく一方で、保育所待機児童や病児保育の不足、いわゆる「小1の壁」などの諸課題に対して、ご意見もいただいており、新年度はこうした課題の解決に向けて重点的に取り組むこととしています。
 1つ目は、待機児童解消に向けた取組です。保育所等の定員はこの3年間で4,300人以上増やしてきましたが、さらに大幅な定員増を図ります。併せて、保育士の確保に向けた処遇改善として、給与平均2%、月額で6千円程度に加え、技能経験に応じて最大月4万円の加算を行うほか、保育士の負担軽減を図るため、保育士資格のない方を対象とする子育て支援員の養成も400名に倍増します。
 2つ目は、とりわけ多くの要望をいただいた病児保育の拡充です。新年度は6施設の新増設を順次行い、県内29か所での対応を可能とし、併せて、従事者の資質向上を図る研修も新たに実施します。
 3つ目は、利用希望者が増加している放課後児童クラブの充実です。この4月以降、24のクラブを新設するとともに、開所時間の延長等を行うクラブの運営費を増額します。
 一億総活躍社会に向けて、女性の社会進出が加速する中、子育ては母親だけが行うという意識の改革も重要であり、男性の育児休業の取得促進などについて「大分県働き方改革推進会議」でも熱心にご議論いただいております。6月には「ファザーリング全国フォーラムinおおいた」を開催し、男性の育児参画の気運を高めるとともに、働き方改革推進リーダーの養成やイクボス研修により、ワークライフバランスの向上も図ります。
 今後とも新たに生じる課題にも的確に対応しながら、子育て満足度日本一の大分県づくりを進めます。



5 アメリカとの二国間交渉について
 アメリカ大統領選では、選挙中に過激な発言を繰り返したトランプ氏が大統領に就任し、世界が驚きました。トランプ氏は選挙中、枚挙にいとまもないほど実現が困難と思われる多数の公約をしましたが、就任するや}いなや次々と大統領令を発し、公約の実現を宣言しています。議会のチェック機能があるため、全てが実現するとは思えませんが、大統領権限は絶大なものがあり、全世界は大きく注視しています。
 とりわけ、日本に関する発言も多く、日本の自動車産業に対するバッシングやTPPの永久離脱など、日本の経済・産業に大きな打撃を与える政策を打ち出しています。アメリカ第一主義は保護主義という自由貿易時代にそぐわないものですが、世界の政治経済の秩序に大きな影響を与えそうです。
 また、トランプ氏はまた日本が為替の円安誘導をしていると指弾しています。特に九州、本県には自動車関連産業が集積しており、農業畜産県でもあるだけに大きな打撃を受けそうです。これからFTA、つまりアメリカとの二国間交渉に進んでいけば、非常に厳しい交渉となることが予想されます。
三月七日 定例県議会本会議  歴史を振り返ってみますと、繊維(せんい)、自動車や電気製品などがやり玉にあげられ、日本が厳しい立場に立たされたという苦い経験があります。 安倍総理はこのほどトランプ大統領と会談し、日米同盟を強化することで一致しました。両国のトップがきずなを深めたことは高く評価します。
 知事は、かつて外国などとの通商交渉にあたり主導的役割を果たしてきた通商産業省及び経済産業省の事務次官を歴任されましたが、二国間交渉をどのように考えているのか率直な意見をお聞かせください。
 多くの県民は、広瀬知事の過去の経験にもとつく見解に期待しています。 自動車産業が集積し、農畜産物の宝庫でもある九州、そして大分県を守るために、尽力を求めたいと思います。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 商工労働部 商工労働企画課 (武藤3210)

 トランプ大統領は「米国第一主義」の理念のもと、TPP協定からの離脱や二国間FTA協定の推進を表明しており、世界の貿易環境は大きく変わろうとしています。
 TPPからの永久離脱を表明し、より米国にとって有利となるような二国間協定を志向するというトランプ大統領の意図からすると、日本の置かれる立場は厳しくなったと言わざるを得ません。これからの二国間協議においては、お互いの利害が真正面からぶつかるタフなものとなりますが、その中においても大事なことは、日本の企業がこれまで培ってきた国際競争力に更に磨きをかけて対処していくことです。
 これまでも、1970年代には繊維が、1980年代には半導体や自動車が、日米間の貿易問題として大きく取り上げられました。その後、半導体については、世界的な水平分業が進む中で、新興国の参入など厳しい環境に置かれていますが、繊維産業は付加価値の高いものづくり産業へと大きく転換し、自動車産業は我が国を代表する産業へと成長を遂げるなど、日本はその難局を乗り越えて経済成長を果たしてきました。
 私は、通商産業省に在任していた頃の経験から、通商交渉においては、二国間であれ多国間であれ、しっかり軸足を据えて国益を守り、攻めるべきものは攻め、守るべきものは守るということが重要であると考えています。先月の日米首脳会談では、日米同盟及び経済関係を一層強化することが確認されました。今後は、麻生副総理とペンス副大統領がトップを務める「経済対話」で1両国の経済関係の強化に向けた検討が行われることとなっています。
 もちろん、二国間交渉ともなれば、両国とも国益を第一に考えることになると思います。お互いが主張し合う中で合意できるものが何かを追求し、日米経済関係の更なる深化・発展に繋がるよう議論が進むことを期待しています。



6 防災対策について
(1)地震防災対策について
三月七日 定例県議会本会議  災害は忘れたころにやって来ると言われますが、近年の発生状況を見てみますと、本当にいつ何が起こっても不思議ではありません。 本県でも地震、津波、火山噴火、大火災、原子力発電所事故などの発生に、多くの県民が不安を抱いています。
 特に南海トラフ地震については、今後五十年以内に九十パーセントの確率で発生すると予想されており、津波と合わせてその対策が喫緊(きっきん)の課題となっています。東日本大震災では想定外の大津波や東京電力福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故により、被害がさらに深刻なものとなりました。
 県内に原子力発電所はありませんが、対岸の愛媛県には伊方原子力発電所があります。国の原子力災害対策指針では、概ね三十キロメートル圏内を原子力災害に備えた防災対策を講じる重点区域としています。本県は最短でも約四十五キロメートルあり区域外ですが、重点区域に準じた対策をとることを基本にしてはいます。 しかし、南海トラフ地震は東日本大地震をはるかにτのぐ被害をもたらすことが想定されており、机上の計画は策定するものの、そのような大災害は想定外とじてあいまいにすることぱ許されません。
 本県も昨年熊本地震に見舞われ、人命は失われなかったものの大きな被害が発生しました。県では十二月に検証結果をとりまとめ、課題整理と今後の対策などについて公表しました。
 そこで伺います。この検証結果をもとに、今後発生する大災害に備えて、県は来年度どのような防災減災対策を実施していくのでしょうか。知事の見解をお伺いします。
 死者が三十数万人という予測さえある大地震です。耐えず緊張感を持って臨む必要があります。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 生活環境部 防災対策室 (田邉3102)

 県では、南海トラフ地震を喫緊の課題と捉え、平成25年度に大分県地震・津波対策アクションプランを策定し、津波からの早期避難、地域防災力の向上などの観点から市町村とも連携し、取組を進めてきたところです。
 そのような中で、熊本地震を経験し、地震への備えの重要性を改めて実感しました。災害による被害を最小限に抑え、県民の安全・安心を確保するため、検証結果を踏まえ、主に3つの点から対策を講じてまいります。
 一つ目は災害情報の収集です。今回、発災が夜だったこともあり、市や県において被害の状況が把握できない時間がしばらくありました。県の情報連絡員と市町村職員との連携が不十分だったことも反省材料です。情報をいかに早く把握するかが重要であり、このためドローンを配備するほか、防災ヘリからの画像を鮮明に受信できるよう地上設備を更新します。さらに、ツイッターなどSNSで発信される情報も引き続き活用していきます。また、県の情報連絡員と市町村の防災担当者との合同研修を実施するなど、常日頃から顔の見える関係づくりに努めます。
 二つ目は避難者の支援です。避難所の円滑な運営はもとより、早い段階から地域住民による自主運営が行えるよう、市町村による運営マニュアルの作成を支援します。加えて、地域住民が実施する避難所運営訓練や自治会が所有する避難所の耐震診断などを市町村を通じて助成します。
 三つ目は物資の支援です。備蓄基準を見直し、熊本地震で不足したブルーシート等を新たに追加します。また、避難者に物資が確実に届くよう、耐震性の有無などの視点から市町村の輸送拠点について見直しを行うとともに、民間事業者のノウハウを活用するために、共同訓練などにより一層の連携を図ります。県を越えた物資支援についても、九州全体で体制を構築していきます。
 防災減災対策にゴールはありません。大規模災害に備え、市町村や関係機関と連携し、訓練の実施などを通じて対策の実効性を高めるとともに、常に検証と見直しを進め、今後とも緊張感を持って取り組んでまいります。

(2)避難訓練について
 国、県、市町村の最大の使命は住民の生命財産を守ることであり、中でも最も大事なものは人命です。防災上の観点から、堤防や橋梁、道路などのインフラ整備は必要ですが、時間と経費がかかります。やはり、人命尊重の立場を一番とすれば、逃げるための日常訓練が最も優れた防災だと考えます。
 東北の津波常襲地帯では「てんでんこ」という言い伝えが残っています。 これは何をさしおいてもまず自分の命を守るために一人で逃げよということです。逃げる道順や方法などを何通りも設定し、訓練に訓練を重ねることが最も効果的な防災となります。 今日、明日にも起こるかわからない災害に備え、この最も効果的な対策である避難訓練を実施することが大事だと考えますが、生活環境部長の見解を伺います。

3月7日(火) 部長答弁
 担当課 生活環境部 防災対策室

・災害時には、住民一人ひとりが、自分の身は自分で守る、状況を正しく判断し、適切な行動をとることが何より重要。
・そのためには、平時からの備えに加え、実践を繰り返す避難訓練の実施が不可欠。・県では、自主防災組織等の研修にアドバイザーを派遣し、家具の固定や非常備蓄品の備え、避難路の確認など住民の防災意識の啓発を図っている。
・また、訓練の実施においては、リーダーとなる人材の育成が必要であり、市町村とも連携し、自主防災組織の要となる防災士の養成とそのスキルアップにも取り組んでいる。
・県内の自主防災組織での避難訓練等の実施率は平成24年度の36%から、27年度には52%に、そのうち津波浸水区域では79%となっている。
・来年度からは、さらに多くの自主防災組織で避難訓練が実施されるよう、引き続き、防災士の養成を行うとともに、訓練など防災活動に必要な経費について、市町村を通じて助成する。



7 米政策について
農業を取り巻く情勢は大きく変化しています。
 国際的には、この数年議論されてきたTPP協定について、今後の見通しが立たない状況になっており、今後のアメリカとの交渉の行方を注視しなければなりません。
 一方国内では、三十年産米からいよいよ減反政策が廃止されます。併せて一反あたり七千五百円、県内総額で十億円にものぼる米の直接払い交付金も廃止され、何も対策がなされなければ、稲作農家の所得が単純に十億円減少することになります。
三月七日 定例県議会本会議  県内を見てみますと、農地の七十パーセントあまりが中山間地域に位置し、多くの小規模零細農家が先祖から受け継いできた農地を荒らさないよう耕作を続けているのが実態です。またその多くが高齢者で、年々離農していく農家は増加していると考えられますが、今回の国の政策転換によりこのことに拍車がかかることが予想されます。
 一方、それらの農地を引き続き耕作していく若手後継者や集落営農法人の数は限られており、このままでは多くの農地が荒廃していくことになります。
 他県においても国の政策転換への対策が本格化しているようですが、本県の米政策の方向性を今後どのように考えているのか知事の見解を伺います。

3月7日(火) 知事答弁
 担当課 農林水産部 農地活用・集落営農課(光長3590)

 米づくりをめぐる環境は人口構成の変化や食の多様化により、既に大きく様変わりしています。一人当たりの米の消費量は50年間で半減し、この20年でも、主食用米の面積は30%減少、米価は35%低下しています。
 しかしながら、本県では九州平均より3割以上も高い割合で米の作付が行われており、その年の米価が本県の農業産出額全体に大きな影響を及ぼす状況が続いています。平成30年からは米の生産調整が廃止され、米価の更なる不安定化が懸念される中、本県としては他県に先んじて、水田農業の構造改革を急ぎ進めていく必要があると考えています。
 その第一は、米から高収益な作物への転換です。白ねぎやピーマン、ニラ等は、マーケットで高い評価を得ており、需要も底堅く、こうした品目を導入するため、水田の畑地化を全県で進めます。例えば、豊後高田市の白ねぎ団地への転換や、大分市の大規模園芸団地構想を積極的に支援してまいります。
 畑地化に向けては、水田の出し手に対する県単独の集積協力金制度を新設するとともに、排水対策などの基盤整備に係る受益者負担の軽減措置を講じます。
 第二は、米づくりの低コスト化と生産性向上です。農地集積による経営規模拡大とともに、圃場の大区画化や周年活用に向けた汎用化を進めていきます。また、育苗・田植作業が省け、通常の米づくりに対し、労働時間が25%削減できる乾田直播栽培を全県的に展開してまいります。
 第三は、売れる米づくりです。先日公表された米の食味ランキングで、本県の「ひとめぼれ」が特Aを取得しました。こうした良食味米の生産とあわせ、需要が伸びている業務用米向けに、ヒノヒカリよりも2割収量増が見込める、多収品種の生産拡大を進めます。 農地の荒廃についても心配をいただきましたが、中山間地域等で担い手が不足する地域では、昨年2市で設立した地域農業経営サポート機構を県内に拡大し、農地を守るシステムづくりも強化してまいります。
 こうした取組をスピード感を持って進め、水田農業の転換期に対応していきたいと考えています。



8 社会資本整備について
次に社会資本整備について伺います。
 今議会に上程された当初予算案の基本方針の一つに、地方創生のさらなる加速が掲げられています。この地方創生の基盤となるのが社会資本であります。 観光振興、安心できる医療サービスの確保、産業振興などあらゆる分野において道路交通ネットワークの整備は必要不可欠です。九州北部豪雨や熊本地震など自然災害が発生した場合には、緊急輸送路や避難路として文字どおり命をつなぐみちとなります。
 また、豪雨災害や地震・津波災害などに備えた河川整備や護岸整備、土砂災害対策も多心に進めていかなければなりません。
 併せて、県民が未来に夢と希望を持てるよう、東九州新幹線の実現に向けた取組を着実に進めていくことは大事です。
 このように、大分創生において大きな役割を担う社会資本の整備に、どのように取り組んでいくのか知事の見解を伺います。

3月7日(火) 広瀬知事答弁
 担当課 土木建築部 建設政策課 (麻生4550)

 「安心・活力・発展」の大分県づくりの取組を強化し、大分創生を加速させるには、その基盤となる社会資本の整備が重要であり、主二つの視点をもって取り組んでいきます。
 一つ目は、何と言っても県民の安全・安心な暮らしを守る防災・減災対策です。熊本地震では、大分自動車道をはじめ幹線道路などが全面通行止めとなり、観光や産業、県民生活など多方面にわたり影響を受けました。
 一方、国道57号滝室坂では、九州北部豪雨災害を契機に強固に改良され、今回は問題なく通行できたことから、強靱な県土づくりの必要性を改めて痛感しました。
 自然災害に対する喫緊の課題は、頻発化・激甚化する豪雨災害や切迫する南海トラフ地震・津波への対応です。そのため、玉来ダムの建設や大分臨海部コンビナート護岸の強靱化、洪水浸水想定区域の見直しや土砂災害警戒区域の指定などハード・ソフトの両面からスピード感を持って取り組みます。
 二つ目は、県勢の発展を支える広域交通ネットワwクの充実です。九州の東の玄関口としての拠点化をさらに進めるため、人の流れ・物の流れの要となる別府港や大分港大在地区で、フェリーの大型化やRORO船のデイリー化などへの対応を図ります。
 また、高速交通網が整備されると、人・物の流れが活発になり、県内はもとより九州全体の経済活動の生産性も高まることから、中九州横断道路や中津日田道路など地域高規格道路の整備に力を注いでいきます。
 さらに新幹線は、大幅な時間短縮などにより、地域社会の振興や経済の活性化に大きな効果をもたらします。そのため、東九州新幹線の実現に向け、国への要望活動や県民の機運醸成をはじめ整備計画路線への格上げのための取組を加速させていきます。
 社会資本整備を望む声は、常日頃より県民の皆様や経済界などから幅広く頂いており、私も県内各地へ足を運ぶ度に、見て、聞いて、実感しているところです。引き続き、県民が安心して暮らし、大分の未来に希望が持てるように、地方創生の基盤となる社会資本の整備をしっかりと進めていきます。



9 空き家対策について
 県内の空き家が増え続けています。県の調査によると平成二十五年現在で一万八百六十五戸あり、すでに一万五千戸に迫る勢いだと推測されています。 県は市町村と連携し、良好な環境、安全な生活環境の維持・保全に向けた適正管理に取りくむべきだと考えます。地域活性化の観点からI(あい)・J(じぇい)ターンによる移住者への情報提供を通じた空き家の有効活用を計画しているとしていまいますが、人の住まない家は老朽化が進み今にも壊れてしまいそうな空き家が多く見られるのが現状です。これは、都市への集中が人が進み過疎が進んだあかしです。
 人が住まなくなつた山里や海岸部などの過疎地ばかりではなく、最近は都市部の住宅団地においても空き家が続々と増えています。いずれも子どもが県外などに働きに出て年老いた親だけが残り、その親も亡くなったことにより空き家になるのです。
 住民がお年寄りばかりとなり空き家も増えることで、経済的・社会的な共同生活の維持が困難であるいわゆる限界籍となっている大型団地の例も出現しているといいます。
三月七日 定例県議会本会議  県の調査で約一万戸の空き家のうち、そのまま活用可能のものは、約四千戸の三十六パーセントに過ぎず、倒壊の恐れありは二十七パーセント、修繕により活用可能は三十七パーセントとなっています。
 県北など一部の地域では、移住促進による空き家活用実績のあるところもありますが、大半は放置されたままとなっています。大分市の空き家総数は平成二十七年現在で空き家総数が三千百三十八戸となっており、郊外の団地に多くみられるようです。危険で壊れそうなものでも、持ち主が不明で放置する例が多いといいます。
 一方別府市は約千戸。災害や放火などを防ぐため市職員が巡回したり、シルバー人材センターに草刈りや周囲の清掃を依頼するなどの環境維持には努めているということです。
 空き家は防犯上の問題、環境美化の問題など付近の住民に大きな迷惑をかけることになります。各市町村とも手をこまねいている状況であり、県が抜本的な対策に乗り出すべきだと考えますが、見解を伺います。

3月7日(火) 部長答弁
 担当課 企画振興部 地域活力応援室

・県は、いち早く24年度には市町村と共に空家対策検討会を立ち上げ、25年度に全国初の空家の悉皆調査を行って以降、安全性の確保と利活用の両面で空家対策を推進。
・27年5月には国を挙げて空家対策を強化するため、特別措置法が施行。この中で、市町村が主体となり、対策協議会を設置し、対策計画を策定することとなった。
・計画では、適切な管理、活用の促進、危険な空き家に対する措置など具体的な取組を明確にする。これにより、市町村は除却の勧告、強制執行等を行い易くなり、国からの支援も受けられる。
・県は、全市町村の計画策定に向け説明会の開催など支援を行っているところ。来年度からはアドバイザーの派遣も行う。
・さらに、県は、空家の管理マニュアルを作成し所有者等に配布するとともに、危険な空家を特定するための統一基準を作成するなど、積極的に市町村のニーズに応じた支援に取り組む。
・利活用の面でも、市町村と連携した空家バンクの充実や、空家を活用した移住者向け住居支援制度の創設など取組を拡充強化。



11 教育について
(1)学力向上について
三月七日 定例県議会本会議 学力の向上について伺います。
社会の源は人です。本県の未来を担っていく子どもたちにとつて、義務教育はその後の人生の大きな礎となるものであり、しつかりと学習内容を習得していくことは大切なことです。 児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、課題検証と改善を図るための全国学力・学習状況調査が平成十九年から実施されています。県は長期教育計画で「全国に誇れる教育水準の達成」を目指すとじており、県の平均正答率と全国の平均正答率を比較すると、小学校については全国平均と同程度となっています。しかし、中学校では全国平均を下回っており、今後、学習内容の理解.習得を進めるための効果的な取組を行っていくことが求められます。
 目標の達成に向け、どのような取組を進めていくのか教育長に伺います。

3月7日(火) 教育長答弁
 担当課 教育委員会 体育保健課

・小学校の体育専科教員を平成21年度の6名から現在の24名に拡大し、中学校では、23年度から体力向上推進校16校を指定し、周辺校もあわせ指導を徹底している。・また、25年度から、全ての小・中・高等学校と一部の支援学校では、「一校一実践」に取り組む体力向上プランを作成し、学校全体で組織的な取組を進めている。
・全校生徒の走った距離を合わせて地球一周を目指す5分間走や、他の学年と合同で行う大縄跳びなど、仲間と楽しみながら行えるよう工夫されており、児童生徒の意欲の喚起や運動時間の増加につながっている。
・これらの取組が着実に成果につながっているが、運動する子とそうでない子の二極化などの課題も残されている。
・今後は、運動が苦手な子どもでも取り組みやすいよう、それぞれの体力や能力に応じた目標を設定させたり、自分の動きをすぐにタブレットで確認させることで、わかる・できる・楽しい授業を進めたり、一校一実践の好事例を県内全域に広げることなどにより、一層の体力向上を図っていきたい。

(2)体力向上について
 本県ではラグビーワールドカップが開催されることとなっており、キャンプの誘致活動が盛んに行われています。また、大分トリニータもわずかワンシーズンでJ2に復帰するという成績を上げ、スポーツ大分の面目躍如といったところです。
 スポーツ庁が実施した全国の小学校五年生と中学校二年生を対象とした本年度の全国体力.運動能力等調査によると、本県の公立学校の全国順位は小学校五年男女と中学二年男子は九州で一位、中学二年女子は九州二位となり、過去最高です。
 一槻に体力といっても、走力や筋力、持久力など様々な要素がありますが、どのような取組がこのような素晴らしい結果につながったとお考えか伺います。併せて、県教委は学校教育の体育指導を今後どのように工夫し、さらに高めていくのかお聞きします。

3月7日(火) 教育長答弁
 担当課 教育委員会 体育保健課

・小学校の体育専科教員を平成21年度の6名から現在の24名に拡大し、中学校では、23年度から体力向上推進校16校を指定し、周辺校もあわせ指導を徹底している。・また、25年度から、全ての小・中・高等学校と一部の支援学校では、「一校一実践」に取り組む体力向上プランを作成し、学校全体で組織的な取組を進めている。
・全校生徒の走った距離を合わせて地球一周を目指す5分間走や、他の学年と合同で行う大縄跳びなど、仲間と楽しみながら行えるよう工夫されており、児童生徒の意欲の喚起や運動時間の増加につながっている。
・これらの取組が着実に成果につながっているが、運動する子とそうでない子の二極化などの課題も残されている。
・今後は、運動が苦手な子どもでも取り組みやすいよう、それぞれの体力や能力に応じた目標を設定させたり、自分の動きをすぐにタブレットで確認させることで、わかる・できる・楽しい授業を進めたり、一校一実践の好事例を県内全域に広げることなどにより、一層の体力向上を図っていきたい。

(3)教員の勤務実態について
このほど教職員の方々と懇談する機会があり、多くの問題や課題について意見を聞きました。
 全国学カテストの結果による競争の加熱は大きな問題です。学力テストの結果を向上させていくためには、学習内容の理解の障害になっている原因を突き止め、その障害を取り除くとともに、理解・習得を促進する最も有効な指導方法をつくり上げることが求められます。そして何より大切なのは、子どもたちとしっかり向き合いながら、こつこつと地道に継続して指導していくことであり、このために県教育委員会はもとより、多くの教職員は大変な苦労をされていることと思います。
 そのほかにも、時代とともに社会が変化するなかで、かつては各々の家庭で解決していた問題についても、教員に頼るケースが増加しています。保護者からは毎日のように学校や自宅にまで電話による相談が寄せられ、子ども同士のトラブルについても、学校内で起きたことならともかく、放課後の時間に起こったことについても細かく連絡が寄せられているとのことです。
 毎日の宿題やテスト等のチエックに加え、学期末の通知表作成など多くの仕事に追われ、家庭に持ち帰ることが常態化していると伺っています。
 このように家庭や社会から非常に多くのことが学校に求められている状況のなか、教職員の勤務実態の改善に向けて有効な取り組みができないでしょうか。教育長の見解を伺います。 況のなか、教職員の勤務実態の改善に向けて有効な取組ができないでしよう

3月7日(火) 工藤教育長答弁
 担当課 教育委員会 教育人事課

・現在、国を挙げて働き方改革についての議論が行われており、教職員の勤務実態改善に向けて、学校現場における業務の適正化も求められている。
・県教育委員会では、「芯の通った学校組織」による組織的な課題解決力の向上に努め、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門人材の配置や部活動における外部指導者の活用など、「チーム学校」の体制整備を進めている。
・あわせて、定時退庁日の設定や研修・会議等の精選・縮減、県教委からの調査文書の見直し、部活動における休養日の徹底など教職員一人一人の負担軽減にも取り組んでいるところである。
・また、年2回のストレス診断を今年度から学校毎に集計・分析し、きめ細かに職場環境の改善につなげ、全ての学校で作成する「勤務実態改善計画」に反映させる新たな取組も、スタートしたところである。
・このような学校の組織体制の充実や職場環境の改善を通じて、教職員の勤務実態の改善につなげていきたい。

(4)教職員の働き方改革について
働き方について、社会全体で見直す方針を掲げていますが、大切な子どもたちを預ける教育界において、教職員が健全に仕事をできる環境を整備することが特に急がれるべきだと考えます。
 平成二十七年度の延べ病気休職者数は、小学校三十八人、中学校二十七人、県立学校二十人の合計八十五人と伺いました。このうち精神的な理由から休職しているケースでは、現場復帰しても耐えられずに再度休むことになるケースがあると聞いています。 これまでも県教育委員会では、貴重な人材が最大限その能力を発揮できるよう、精神的理由による再度の休職に最大限対応してきたことと思いますが、その対応についてお伺いします。

3月7日(火) 教育長答弁
 担当課 教育委員会 福利課

・平成29年2月末現在、病気による休みが180日を超えるメンタル休職者は、50名と近年減少しているが、このうち過去に休職歴のある者は10名である。
・復職前には、準備期間を設け、試し出勤を実施することで復職へのイメージや実体験を積む機会を提供している。
・復職後1ヶ月・6ヶ月目には、学校現場の経験豊富なこころのコンシェルジュの面談、3ヶ月目には精神科医の面接を行うなど、復職後の状況の把握に努め、再発予防に取り組んでいる。
・また、管理職を対象に職場改善のための研修を実施し、部下の抱えるストレスや不調に早めに気づき、復職者が職場環境ヘスムーズに適応できるよう配慮を求めている。
・さらに平成29年度からは、福利課や各教育事務所に配置しているこころのコンシェルジュを1名増員し、県全体で10名体制とする予定にしている。
・今後も復職支援や再発予防など、これまで以上に教職員の健康管理に取り組んでいきたい。

(5)教員の退職について
 また学校現場では、子どもたちへの指導はもとより、若い教員の人材育成においても、その経験と知見から学校現場で非常に重要な役割を担う、ベテランの五十歳代女性教員の定年前の退職が増えていると聞きます。県教育委員会もこのような貴重な人材に、可能な限り教育現場において活躍してもらうため、様々な取組を行っていることと思いますが、その人数と原因をどのように捉え、どのような取組をされているのか伺います。

3月7日(火) 教育長答弁 担当課
 教育委員会 教育人事課

・50歳代の女性教員の定年前退職者数は、平成26年度70名、27年度91名、28年度は81名の見込みとなっている。
・また、退職理由としては、自身の健康上の問題や家族の介護が7割、モチベーションの低下が約1割を占めている。
・スキルの高いベテランの女性教員の早期退職は教育水準の向上を目指す県教育委員会にとっても課題だと考えている。
・これまで、50歳代の人間ドックを隔年で受診できるよう配慮してきたが、平成29年度からは、最大6ヶ月となる介護休暇の分割取得や時問単位で介護時間が取得できるように制度を改正することとし、働き続けられる環境整備にも努めている。
・また、昨年度策定した「大分県女性職員活躍推進行動計画」を踏まえ、女性の学校経営参画を促進するために校内の主要ポストを経験させる中長期的な人材育成やワーク
・ライフ・バランスの更なる推進、業務の効率化などにより、女性が活躍できる職場環境を整備していきたい。